算数の魅力・大切さ

皆さん、こんにちは(^^

突然ですが、割り算の問題です!

10÷0の答えはどうなるでしょう?

分かりましたか?

0にはならなかったはずですよね!

中学生では、『0で割ってはいけない』と習ったはずです!

本来は高校数学で習うのですが、数学に興味を持っている中学生なら、答えが『∞(無限大)』となることを知っていたかもしれませんね!

では、なぜ0で割ると答えが∞(無限大)となるのでしょう?

『0で割るということは0等分?』、『0等分ということは0では?』と頭が痛くなってくるかもしれませんが、実は小学生の算数で習ったある知識を使うと簡単に理解することができます。

皆さんは、15÷3=5という計算をどのように考えますか?

おそらく、ほとんどの方は『15を3等分したら5になる』と考えると思います。

もちろん、これは正しい考え方なのですが、実は別の考え方もできます。

それは、『15の中に3はいくつあるか? ⇒ 5つ』という考え方です。

これを使って、もう一度『10÷0』を考えてみてください。

0はどれだけ集めても永遠に10になることはないので、『10の中に0は無限に存在する』という事になります。

このように、算数の知識が高校数学の理解に役立つこともあるんです。

そう考えると、算数ってものすごく魅力的な学問ですよね!

『たかが算数と侮るなかれ』

私もより一層、算数についての理解を深め、それを生徒達に共有していければと思います!

教務主任 齊藤 匡寿

ひらめき力について

皆さん、こんにちは(^^

先日、三角形を使ったクリティカルシンキング力を試す問題を紹介させていただきましたが、今日も似たような問題を紹介させていただきます!

次の問題に答えてみてください!


【問題】レンガ1つの重さは、1kgにレンガ半分の重さを足したものである。レンガ1つの重さを求めよ。


いかがでしょうか?

もしかすると、『こんな問題簡単じゃん!』と思った方が多いかもしれませんね。

正解は2kgとなります。

正解できた方は少々拍子抜けしてしまいましたか?

しかし、この問題で重要なのは正解を導くことよりも、『どのように考えて正解を導いたのか』という部分にあります。

つまり、タイトルに書かせていただいた『ひらめき力』を試す問題です。

私はこの問題を初めて見たとき、中学1年生で習う方程式を利用して解きました。

下記のように、レンガ1つの重さをx kgとすれば、簡単に方程式を組むことができます。

しかし、先日この問題を小学5年生のクラスで出題してみたところ、次のような考え方で解いてくれた子供たちがいました。

1kgがレンガ半分の重さになるはずだから、レンガ1つの重さは倍の2kgということです。

正直、私自身も『なるほど!』と思ってしまいました。

子どもの発想力は凄まじいですね。

小学5年生ということは、当然方程式の知識はまだありません。

知識の少なさを発想力で補ったということです。

皆さんも、『大人よりも子供の方が発想力・想像力に長けている』という話は耳にしたことがあるのではないでしょうか?

理由は様々だと思いますが、私自身は『子供は大人よりも知識が少ない分、発想力・想像力を働かせる機会が多い』というものが理由の1つではないかと考えています。

皮肉にも、人間は知識が増えるにつれ、ひらめき力は衰えていってしまうのかもしれません。

私がこの問題を方程式ですぐに解いてしまい、より簡潔な解き方があることに気づけなかったことが1つの例ではないでしょうか?

でも、子供たちにはそこに気づく力があります。

ひらめき力を存分に発揮できることは、大人よりも優れている子供たちの大きな力です。

子どもたちの『考える力』を伸ばしてあげたいとより強く感じることができた、私自身にとっても大切な時間になった気がします。

教務主任 齊藤 匡寿

中1生・中2生の皆さんへ

皆さん、こんにちは(^^

今日から12月ですね!

今年もあと1ヶ月です。

12月といえば、冬休みですね。

皆さんは、冬休み中の予定は何かありますか?

クリスマスやお正月と楽しいイベントがたくさんですが、当然勉強も大事ですからね!!(笑)

そこで、今回は中1生・中2生に向けた数学のアドバイスです!

年内に学習した内容は全て復習してもらいたいですが、もちろん最重要項目というものがあります。

どの分野だと思いますか?

それは、方程式関数です!

中1生であれば、連立方程式一次関数が、

中2生であれば、2次方程式2乗に比例する関数が、次年度の発展分野となります。

これらの発展分野は、前年度で学習した方程式・関数の内容を十分に理解できていないと、大苦戦を強いられます。

これらの分野は確実に年内に復習し、マスターしておきましょう!

教務主任 齊藤 匡寿

この問題、解けますか?

皆さん、こんにちは(^^

突然ですが、問題です!

次の問題に答えてみてください!


【問題】△ABCはAB=ACの直角二等辺三角形である。頂点Aから辺BCへ垂線をおろし、その交点をDとする。辺BC、辺ADの長さがそれぞれ10cm、6cmであるとき、△ABCの面積を求めよ。


どうでしょうか?

ちなみにこの問題は、Microsoftの入社試験で出題された問題を少し簡単にしたものなのですが、答えはなんと『このような三角形は存在しない』なのです。

下図の通り、直角二等辺三角形は2つ組み合わせると正方形になるので、対角線の長さは等しくなるはずです。つまり、辺ADの長さは5cmとならなければいけないのです。

さて、皆さんはこの問題の正解を聞いたとき、どう思いましたか?

中には、『こんなのひっかけ問題だ!』と感じた人もいるかもしれませんね。

でも、この問題に対して『ひっかけ問題』という考えをもつ人は日本人に非常に多く、海外では比較的少ないそうです。

では、なぜ海外では『ひっかけ問題』と思う人が少ないのか。

それは、1つの問題を様々な角度から見て考える事を子供のころから教わり、経験しているからです。

このような考え方をクリティカルシンキングと言います。

IT技術が発展し、様々な情報を容易に検索し入手できる昨今では、社会で求められる力の1つであることは間違いありませんね。

しかし、この考え方は普段の数学の勉強や定期テストにも役立てることができます。

例えば、次のような角度を求める問題で考えてみましょう。

円周角の定理を用いる問題ですが、ここで∠xの大きさを求めた際に、82°という答えが出たとしましょう。

しかし、この∠xをよく見てみると、どう考えても90°の半分以下。つまり45°以下の大きさであることが分かります。

『計算』という1つの方向に集中し過ぎてしまうと、意外とこのようなミスに気づけない場合もあるのですが、『図形』という別の方向からも見てみると、案外簡単に自分のケアレスミスに気付けるはずです。

そう!

皆さんの最も身近なところでは、このケアレスミスの改善にクリティカルシンキングが役立ちます!

是非、数学の家庭学習にこの考え方を取り入れてみてください!

教務主任 齊藤 匡寿